スクールカウンセラー便りの具体例10 ストレスとコーピング

ストレスとコーピング

 子どもでも大人でも、人は誰でも色々なストレスを感じながら生活しています。イヤなことや思い通りにならないことが起きると、人はストレスを感じますね。今回は、ストレスをどんなふうに乗り切って行ったら良いかについて考えます。

ストレスを乗り切る工夫【 コーピング 】

 ストレスを乗り切るには、色々と工夫することが大切です。そういう工夫は、【 コーピング 】(対処法)と呼ばれています。皆さんは、【 イヤなことがあったときにも、○○すれば、気持ちがスッキリする 】ということが、色々あると思います。これが【 コーピング 】です。

 例えば、《好きな音楽を聴く》というのは、1つのコーピングの方法です。他にも、《走る》《家のネコと遊ぶ》《筋トレする》《ゲームをする》《好きなお菓子を食べる》などという方法も、コーピングの1つです。誰でも、自分なりのコーピングが色々とあると思います。

コーピングをたくさん集めよう

 ストレスになる出来事は、毎日の生活の中で本当にたくさんあります。お家でも学校でも、ちょっとしたことがストレスになるものです。だから、コーピングも色々な種類や方法のコーピングをたくさん持っていると、上手にストレスを乗り切って行くことができます。

 たくさんの種類や方法のコーピングを集めるのは、意外と簡単です。コーピングは質より量です。

 例えば、《好きな音楽を聴く》というのは、素晴らしいコーピングです。でも、学校では自分の好きな音楽を聴くことは、難しいと思います。でも、《好きな音楽を頭の中で再生する》ことは、できると思います。頭の中で音楽を再生するだけで、心がスッキリすると思います。音楽に限らず、好きなことを頭の中で想像することは、良いコーピングなのです。

 《走る》《筋トレする》など、体を動かすことも素晴らしいコーピングです。でも、なかなかできないこともあります。でも《首を回す》《肩を回す》ということは、いつでもどこでもできます。ちょっとだけ体を動かすことも、良いコーピングなのです。

 ぜひ、ちょっとしたコーピングを50個ぐらい集めてください。そうしたら、今よりもっと上手にストレスを乗り切って行けると思います。

 スクールカウンセラー ○○○○

記事の執筆

半田一郎(公認心理師・臨床心理士)

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