サードプレイスってなんだろう?〜自分らしくいられる「第三の場所」〜

みなさんは「サードプレイス」という言葉を聞いたことがありますか?
直訳すると「第三の場所」という意味です。社会学者のレイ・オルデンバーグという人が提唱した考え方で、「家(ファーストプレイス)」と「学校(セカンドプレイス)」に続く、自分が安心して過ごせる第三の場所のことを指します。

たとえば、放課後によく行く図書館や地域の公園、部活動の部室、友だちの家、オンライン上の安全なコミュニティなどもサードプレイスになりえます。大事なのは「そこに行くと、ホッとする」「自分らしくいられる」と感じられることです。

① サードプレイスの大切さ

中学生になると、学校生活が忙しくなったり、勉強や人間関係の悩みが増えたりしますよね。そんなとき、家や学校だけが世界のすべてだと、息が詰まってしまうことがあります。
家では家族のルールがあり、学校では先生やクラスメイトとの関係の中でがんばらなければならない。そうした「役割」から少し離れて、力を抜ける居場所があることがとても大切です。

サードプレイスでは、「評価される自分」ではなく、「ありのままの自分」でいられます。誰かに無理に合わせなくてもいいし、失敗しても大丈夫。そんな環境があると、心がリセットされ、次の日のエネルギーを取り戻すことができます。

② サードプレイスがもたらす3つの効果

安心感とつながりを感じられる
 誰かとゆるやかにつながっていると、「自分は一人じゃない」と感じることができます。サードプレイスは、安心して人と関われる「心の居場所」になります。

自分の世界が広がる
 学校や家庭とはちがう人たちと関わることで、新しい考え方や価値観に出会えます。それが、自分の成長や将来のヒントにつながることもあります。

ストレスが減る・気持ちが安定する
 プレッシャーや不安を抱えたときに、気持ちを切り替えたり、話を聞いてもらったりできる場所があると、心の健康が守られます。

③ サードプレイスは「特別な施設」じゃなくてもいい

サードプレイスというと、特別な場所を思い浮かべるかもしれませんが、そうとは限りません。
放課後の公園で友だちとおしゃべりする時間、図書室で静かに本を読む時間、部活の後に先輩と他愛もない話をする時間。そうした「小さな時間や空間」も立派なサードプレイスです。

また、最近ではインターネット上のサードプレイスも増えています。たとえば、趣味を語り合えるオンラインの掲示板やグループチャットなど。ただし、ネット上ではトラブルも起きやすいので、安心できる人たちとのやりとりに限ることが大切です。

④ 自分にとってのサードプレイスを見つけよう

サードプレイスは、人によって違います。
「自分が落ち着く」「ここなら話せる」「ここでは笑顔になれる」と思える場所や人がいれば、そこがあなたのサードプレイスです。

見つけ方のコツは次の3つです。

好きなことができる場所を探す
 読書、音楽、スポーツ、絵を描くなど、夢中になれる活動を通して、自然に心が休まる場所を見つけましょう。

安心できる人と過ごす
 一緒にいてラクな人、否定せずに話を聞いてくれる人がいる場所を大切にしましょう。

無理なく続けられる
 「行かなきゃ」と思う場所ではなく、「行きたい」と思える場所。それが本当のサードプレイスです。

⑤ まとめ

サードプレイスは、あなたの心を守り、元気を取り戻すための「心の充電スポット」です。
家と学校だけではなく、「もう一つの自分の居場所」を見つけておくことで、人生のバランスが取りやすくなります。

あなたにとってのサードプレイスはどこですか?
少し考えてみることで、心が軽くなるきっかけが見つかるかもしれません。

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