スクールカウンセラー便りの具体例 6 マイナスの気持ちの乗りきり方

マイナスの気持ち

人間は、どんな人でも色々な気持ち(感情)を感じながら毎日暮らしています。そういう気持ち(感情)は、大きく2種類に分けられます。プラスの気持ちとマイナスの気持ちです。プラスの気持ちとはどんな気持ちでしょうか? うれしいとか楽しいとか、やる気があるとか、そういう気持ちですね。

マイナスの気持ちとはどんな気持ちでしょう? 悲しい、寂しい、不安だ、辛い、悔しい、苦しい、腹が立つ、イライラする・・・などです。色々なマイナスの気持ちがありますね。

生きていると、色々と思い通りにならない出来事が起きるので、マイナスの気持ちを感じることは、どんな人にとっても自然なことです。

いろんな方法で乗り切ろう

マイナスの気持ちにうまくつきあっていくには、2つのコツがあります。1つは、バランスよくいろんな方法を使って乗り切ることです。

音楽を聴くことも良い方法ですし、体を動かすのも大変良い方法です。趣味に没頭して、頭の中から一時的に、マイナスの気持ちを追い払うことも1つの方法です。

大切なことは、どれか一つの方法だけではなくて、上手に場合に応じて使い分けたり、バランスよく、色んな方法を組み合わせたりすることです。色々な方法を使い分けて、マイナスの気持ちをうまく乗り切ってください。

気持ちを言葉にしよう

もう一つのコツは、気持ちを言葉にすることです。自分の中に生じている気持ちを、「悲しい」「寂しい」「くやしい」などと言葉にするのです。実際に、声に出して言うのがお勧めです。

気持ちを言葉にすると、良いことがたくさんあります。1つは、今の自分の気持ちに自分で気づくことができるのです。

人は不思議と自分自身のことが一番分かりません。しかも、人間は、正体不明のものを一番怖がるものです。だから心の中のマイナスの気持ちを見ないようにしていると、正体不明のモヤモヤ、グチャグチャに自分がよけいに苦しめられてしまうのです。

言葉にすると、それだけで、「ああ、自分は寂しいんだな」「○○が悲しいなぁ」と自分で自分を理解できるのです。そうすると、少し気持ちが整理できて、心が落ち着くようになります。

人に話をしよう

自分自身の気持ちを言葉にすることができたら、ぜひ人に自分の気持ちについて話をしましょう。人に話をすると、良いことがたくさんあります。人に分かってもらおうと思って、話をするだけで、自分自身の気持ちが整理されます。しかも、人に分かってもらえると、気持ちがすっきりするものです。

 中学生時代は、いろいろと大変な時期です。でも、工夫してマイナスの気持ちを乗り切っていくことは非常に大きな意味があります。そして、自分自身の成長につながっていきます。


記事の執筆

半田一郎(公認心理師・臨床心理士)

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